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特集

#01 NPO法人 白岡スポーツクラブ (白岡市)

埼玉県内で活動するスポーツクラブをご紹介するこのコーナー。
第一回は、埼玉県白岡市で活動する「NPO法人 白岡スポーツクラブ」をご紹介します。
クラブ代表の田口嘉章さんにお話をうかがいました。

田口 嘉章(たぐち よしあき)氏

NPO法人 白岡スポーツクラブ 代表理事
1954年生
白岡市の職員として務めるかたわら、白岡スポーツクラブの前身ジュベニール白岡スポーツ少年団を設立、運営。
大の愛犬家。

ー はじめに、白岡市の特徴や魅力を教えてください

(田口)白岡市は今年(2017年)で、市制5周年を迎えました。
小さな街ですが、JRの駅も2つあり、地理的に圏央道や東北自動車道のICも近く、関東圏の東西南北どこへでも車で移動しやすい環境ということもあって、暮らしやすい街だと思います。
白岡市は昔から「梨」の産地としておいしい梨を生産していますし、県内では2番目に大きい沼「柴山沼」があって、日々釣り人達でにぎわっています。

ー 設立のきっかけは何だったのでしょう

(田口)平成7年にサッカーチーム「ジュベニール白岡スポーツ少年団」を設立しましたが、その頃から将来的に総合クラブの設立を意識していました。
少年サッカーのクラブに〈サッカークラブ〉と、特定の名称を付けなかったのもそういったビジョンがあったからです。
おかげで、白岡スポーツクラブと名称をあらためた今でも「ジュベの田口」とか「団長」と呼ばれていますが(笑)
ありきたりかもしれませんが、クラブをつくって、地域に貢献する活動を展開したいと考えていたのが設立の理由です。

ー 名前も変え、総合型のクラブへと変わる際に困ったことはありますか

(田口)いずれ総合型クラブとして活動したい、という考えはあったものの、やはりスタートがスポーツ少年団だったこと、少年団として10年間活動していたことで、運営の違いを理解してもらうことに時間がかかりましたね。
少年団活動の延長というふうに捉えられてしまっていたので、そこは難しかったです。

ー 少年団として10年間の活動実績があったことが、かえって難しい部分も生んでしまった

(田口)ただ、それよりも10年間親しまれていたことで、活動も広く認知されていましたし、たくさんの仲間もいましたので、良いことの方が多かったです。
地域で少年団の活動を積み重ねた10年間というものは私たちの強みだと思います。
たとえば、毎年冬には地元小学校を活動場所として利用している他の団体に声をかけて、校庭へ塩化カルシウムの散布をしていますが、そういった、クラブは違っても同じ仲間同士として連携した活動というものを、率先して計画、実行できるのもその10年間でできた人との繋がりがあるからだと思います。

ー クラブのモットーや、活動していく上で心がけていることがあれば教えてください

(田口)「新しいことに積極的にチャレンジ!」をモットーにしています。
白岡市もご多分に漏れず少子高齢化が進んでいて、わたしたちのクラブの会員も、全体の13%が60代以上です。
なかなか「これ!」といった良い知恵が生まれないのですが、今年は新たに、出かけるのが困難な高齢の方のために、これまでのように会場に集まってもらうのではなく、こちらから出向くカタチでサポートできる取り組みをしようとみんなで計画を進めています。
また、子どもだけが参加するものだけでなく、お母さんのための、親子で参加できるピラティス教室や白岡チビリンピックを主催していますが、そういった親子で楽しめる教室やイベントも増やしていきたいと思っています。
ただ、指導者やスタッフの確保が結構厳しい(笑)

ー せっかく良い案がでても、指導者やスタッフがいないと開催できませんものね

(田口)そう。
今一番困っているのはそこですね。
企画もあってニーズもあるのに、提供できないというのはもどかしいですね。

ー 色々なハードルはあると思いますが、やりがいや、やってて良かったと思える瞬間はどういう時ですか

(田口)「ありがとう」を言ってもらえた時です。
意識的にせよ潜在的にせよ、皆さんの「あったら良いな」を私たちが提供できて、それに参加してくれた人が喜んでくれることが一番うれしいです。
そうなるともっと喜んでもらえることをしたくなる(笑)。
幸いにも東武動物公園がすぐ近くにあるので、毎年1回、そこをクラブで貸し切り、乗り物乗り放題のイベントを開催しています。
皆さんからもらった「ありがとう」へお返し、という意味もこめて開催していますが、とても好評です(笑)。

ー 最後に、抱負やこれからの目標を聞かせてください

(田口)これまでもそうですが、参加してくれた人が楽しめる環境をつくること、これが一番大事です。
もちろん運営側は、お金のことや先ほどの指導者やスタッフの問題など、頭を悩ませることも多いですが、そういったハードルも力を合わせて、知恵を出し合って乗り越え、たくさんの「楽しい!」が生まれるものを提供し続けていきたいです。
「楽しい!」が増えれば、自然とその分、地域への貢献も増えると信じています。

NPO法人 白岡スポーツクラブ
事務局:埼玉県白岡市高岩1026-2

【設立】2006年
【会員数】217名
【スタッフ数】28名(うち運営スタッフ16名)
【男女比率】男性57.6% : 女性43.4%
【主な教室】少年サッカー/ミニバスケ/ハタヨガ/太極拳/バウンドテニス/親子ピラティス
【WEB】www.shiraokasc.com/